新しいFX手法を作り出す手順
何もないところから新たな理論手法を構築するにはどういった工程が必要か。
大神が理論手法を構築する際に行っている手段を紹介しようと思います。
今回は方法論なのでそういった話を手短に。

チャートを思考する
まずはチャートを開きましょう。
理論設計はチャートを開くところからです。
と言ったとしてもチャートを開かず本を開いたり、誰かの動画を開いたりする方が多いのですが、自分のトレードの答えは自分のチャートにしかありません。だからまずはチャートを開きましょう。
チャートを見て、一方向に進行している場所を探します。
そこに生まれるのが「 疑問 」です。
なぜここで伸びているのか、どうして他と違うのか。
次にその疑問に「 仮定 」を持ち込みます。
例:伸びる前は必ず一度それとは反対方向に進行しているかもしれない
ここに「 可能性 」が生まれます。
相場は伸びる前に必ず一度反対方向に進行する可能性がある。
ここまではチャートを見て、思考する作業となります。

思考から試行へ
ここからはチャートを使って、試行する作業です。
実際に手を動かしていきましょう。
生まれてきた可能性を「 検証 」します。
思い付いた可能性が一度で機能する事などまずありません。
ではどうすれば機能するのか?
何か足りないものがあるなら、それを仮定し可能性を加えて再度「 検証 」です。
本題とは少しずれますが機能するとはどういう反応かと言うと、これは明らかに偶然では済まされないレベルの複数回にわたる反応を指します。
疑問に対する仮定から生まれた可能性を検証していると、
・数pips単位で反発
・限定的なプライスアクションが発生
・想定した法則通りの値動き
このような反応です。
これが1度発生しただけではだめです。それだと単なる偶然で済まされてしまうものもあるからです。
しかしそれが2度、3度と観察する事ができ、私は5度目の観察からその現象は偶然で起こり得ている現象ではない、と判断します。
これで理論手法のパーツが一つ整う事になります。
こうして検証を終えたとき「 実証 」が完了します。
理論手法における一つの要素が確定した事になるわけです。
そして次の疑問の実証へと移っていきます。
疑問 仮定 可能性 検証 実証
このサイクルを繰り返した先に実証された各パーツを連結し、相場に対する確たる優位性を備えた理論手法として成長していくのです。
理論構築のススメ
為替相場に対峙して資金を増やす
この目的を達成するための方法は多種多様です。
手法を買うのもいいでしょう。誰かに学ぶのもいいでしょう。
しかし最もおすすめなのは私と同じ様にゼロから理論構築を行う事です。
自分で構築した理論なので当然ながらブラックボックスが皆無です。その理論の理由も過程も全て把握しています。
私の講義では「なぜそれがそこにあるのか」といった理由も全て理解してもらいますが、一般的に学べる手法はそれが欠けているから、トレード理論、そしてそれを扱う人自身のトレード行動に一貫性が伴わず、望まない結果を引き起こす大きな要因となるのでしょう。
何にしてもその手法でなぜ勝てるのかを内部まで把握していないトレード理論や手法では、単発的に儲ける事はできても決して長くは続きません。
その最たるものとしてハイレバレッジを売りにするトレードは、自身の心か、口座資金か、どちらが先かに関わらず勝手に崩壊していきます。
トレードの目的は長期的で安定的な資金増加、これ以外にありません。
その目的から離れずにトレード理論の構築を考えてみてください。
疑問と過程から生まれた可能性、これに検証で実証を与える事によって再現性を担保する。
ここから生まれた理論には長期的で安定的な資金増加というサイクルは自動的に備わっています。
お疲れ様でした。コーヒーをどうぞ。
